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(廉価版) メーカー: |
システムのトホホ具合からGAIA系列と思われるVEGAというメーカーの“服破れてレイプあり 白肌にして陰毛深し”なゲームの廉価版です。ちなみに日本ではVEGAでもアメリカに行くとM=バイソンになるそうな。 小ネタはともかく。 はじめにそのトホホシステムを説明しときましょう。まず、フルスクリーンモードに対するアプローチが他のエロゲーとちょっと違います。他のエロゲーの多くが表示されるCGのサイズにモニターの解像度を切り替えてフルスクリーン表示とするものであるのに較べて、GAIA系列のそれはCGを普段使用しているモニターの解像度に引き延ばします。画面が大きくなってもメッセージウィンドウやフォントは拡大されないのでかなり見づらく、読みづらくもあります。場面転換などでの画面切り替えもスムーズには行われず、Directorで作成したようにカクカクとしたモノを見せつけられ、極め付けはマウスは右ボタンも左ボタンも「決定」ボタンという、「マウスのボタンは多ければ多いほど色んな機能に充てられて便利ダローン?」というゲイツの主張に真っ向から反旗を掲げるモノに。 《皐月と明は付き合いはじめてまだ日の浅いバカップル。明クンはさっさとヤっちゃいたいのに、無駄に身持ちの固い皐月ちゃんは許してくれません。今日こそ決めるぜと明クンが出師の表を持ち出さんばかりの決意をしたデートの帰り、現代では絶滅に瀕したチーマーとなんとなくエンカウント。明クンはFF2の冒頭のようにしばかれ、皐月ちゃんはお約束通りにヤラれちゃいます。一体これからどうなってしまうのかー》 というのが話のあらまし。最初は明視点でしか遊べませんが、クリアというか、キャラごとのシナリオを読み終えるたびに新たなキャラの視点が追加され、再プレイせよと暗に督促されます。んで、これゲームじゃないです。選択肢や行き先選択という、エロゲーアドベンチャーに僅かに残るゲーム要素をサッパリキッパリ排除。排除というか、元々付ける気なかったんだろーな。一応、最後に出現する『俺』シナリオで一ケ所だけ選択肢が出ますが、ここまで『取って付けた』という言葉が似合うのも久々に見たなってくらいの一発ED分岐でございます。 話の内容は皐月のレイプがメインのことだけあり、どれも後味のよろしくないものばかり。結局のところ、悪くて要領のいいヤツが世の中の勝利者って人生方程式啓発シナリオ。初っ端からあんだけヒドい目に遇わされてカミーユ状態になった皐月が最後に笑ったってだけじゃ救いとは言えんよなぁ そして、シナリオ関連でもっとも「どうよ?」って思ったのが話の短さ。すごいよ。話運びが性急、場面転換が唐突って言葉で説明し足りないくらいに短ェ。全部で9本のシナリオがあるんですが、全て終わらすのに30分かかりません。そこらに転がってるエロゲーの1シナリオがオーバルコースを20周ってくらいのボリュームだとすると、このソフトのそれはゼロヨン、いや、ゼロハン(50m)と言ってもいい。2速でカタがつきますよ? つまらないことするのが大好きなオレですから、試しに一番短そうなシナリオでタイムを測ってみました。読むスピードは人によって差違があるので、メッセージスキップ(Enter押しっぱなし)使用で。結果、シナリオはじまってからスタッフロールが出てくるまで15秒。メッセージスキップ使ってたからって、いくらなんでもこのタイムは世界新記録を高らかに宣言しすぎじゃないでしょうか。TVのCMじゃないんだから。 この驚異の短小包茎シナリオを生成するために一番ワリを食ってるのはあろうことかエロ関連で、テキストがつゆにつけない素麺みたいに味気ない。もうちっとねちっこく書いて、オカズとしての酷使に耐えるものであったなら、評価は逆に「簡単にエロが見れるナイス物件。レイプ好きはこれでバーチャル体験して現実では善人として生きろ」とでも言えたんだけど、これじゃどうしようもない。 ただ、CGはほのかに良いです。VEGAに限らないけど、能力のないメーカーってのはどこも自分らのヘタレ具合をある程度は自覚してるらしく、絵だけはちゃんとしてるモノを出してくれることが多い。このソフトも例に洩れず、その掟をしっかり遵守し、頭身高めのキャラを描く原画師と原画に合わせたセル塗りをする塗り班はこのソフトの中で唯一、水準を越えた仕事をしています。 エロの中身はほとんどが皐月のレイプ。他、娘キャラが二人いて、そのうちの一匹が取り引きセックス、慰めセックスをかますのは話の都合上なんら問題ないと思うんですが、残りの1キャラは終わらせた今でも、なんでいたのかよくわからんのですが。こいつとこいつにホの字のヤローキャラのシナリオがなくなったとしても話が成立しちゃうんだよなー。ただのエロ補強要員として存在してたのかもしれないけど、こんなん出すなら皐月ともう一匹のエロを充実させてほしかったところ。9つのシナリオが7になったところで損したって気にはならないですよ。 結局のところ、CG集なんだよな。CGしか見るべきところがないというか、CG以外の部分でのお粗末さがあまりにヒドい。ただ、クソゲーですかと尋かれれば、オレは「違います」と答えるんじゃないでしょーか。なんでかと言えば、それはもちろん値段が安いから。購入価格\2,580。ちょっと高めの同人CG集みたいな値段の為に、損失感をそんなには感じませんでした。「面白くはなかったけど、この値段ならいいかー」って我慢できちゃう。廉価版ってのは大抵は評価の固まった人気作を継続的に新品で売るための方策なんだけども、こうした危険牌っぽいけど気になってたソフトを気軽にお試し感覚で買えるってのは嬉しい。だから廉価版としての『沈マナイ月』は個人的にはアリ。では初回版で期待まんまんで股間をパンパンにして買って、遊んでみて、今にもエクトプラズムが口から吹き出そうな人はどうなのか。まー、一言だけアドバイスさせていただくと、そういう人は株と先物取引には手を出すなってことでひとつ。 6/22/2002 |